ワクチンあれこれ その1 風疹ワクチン

今年7月頃から、主に首都圏を中心として風疹の流行が報告されていましたが、このところ全国的な広がりがみられ話題となっています。ここ生駒クリニックでも、風疹ワクチンに関するお問い合わせをよくいただくようになり、実際に接種させていただく機会も増えてきました。
風疹やワクチンの基礎知識については国立感染症研究所のホームページに詳しく説明されているので参照されるとよいと思います。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubellaqa.html
簡単にまとめますと以下のようになります。
①風疹ワクチン1回接種で約95%、2回接種で約99%の方に抗体ができる
②現在は7歳までに2回定期接種となっており、28歳くらいまでの方であればすでに2回接種している可能性が高い。ただし、定期接種のスケジュールは時代ごとに変わってきており、29歳以上の方では1回だけ、39歳以上だと女性は1回だけ、男性は1回も接種していない可能性が高い。56歳以上では男女とも1回も接種していないことが多い。(正確には下のリンクの図16をご覧ください)

https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/rubella/181024/rubella181024.pdf
③したがって、母子手帳を確認し、2回ワクチン接種していることがわかればまず大丈夫、1回または0回の方はワクチン接種が望ましいということになります。母子手帳が手元にない方は、血液検査で抗体を調べてみる方法もあります。
④妊娠していることが明らかな方には接種できません。

⑤上記リンクの国立感染症研究所のホームページでは、特に女性では妊娠までに確実に2回接種しておくこと、40~50歳代の男性はこれまで1度も接種してない可能性が高いので積極的に接種することをすすめています。

⑥過去に風疹に罹ったことのある方は、40~50年は抗体を持ち続けるといわれています。ただしたいていはかなり昔のことであり、記憶があいまいなことも多くてあまりあてにできないとの報告もあります。
現在全国的にワクチン不足の状態にあるようですが、生駒クリニックでもご希望の方があれば可能な限り取り寄せるように努めてまいります。詳しくはお問い合わせください。